ロサは侍女になることにした
「貴方は勘がいいな。私がここに来たのは、この国が用心棒を募集していたからだ。まぁ、短期間ではあるが。」
「成る程、それで食い繋ぐためか。」
「あぁ。」
飛舞は腕を組むとそっと目を閉じた。
「用心棒と言っても、どこを守るつもりだ?」
「城の中だ。」
「何!?」
「城の中に居る人を護衛する。用心棒というよりは侍女だな。」
飛舞はロサの言葉に驚いた。
「何をそんなに驚く?」
飛舞の驚いた顔に、自分はおかしいことを言ってしまったのかと思い直した。
あぁ、間違ってはいない。
「いや、俺は城の用心棒なんだ。」
「!」
次はロサが驚く番だった。
「ちょっと待て、なぜ用心棒になれたんだ?」

「俺は今まで、沢山の依頼を受け、それを遂行した。その噂が国王の耳に入ったらしく、その腕を見込んで頼みがある。と」

「それでか。」
「まぁ、国の事が耳に入りやすい仕事だな。」
「成る程。」
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