ヒメル
頭の中で声がした

女性のような気がした

名はない、内なる私と言っておこう

暗闇にいた私にそう告げた

死は旅立ちに過ぎない

次の次元に行く

ただそれだけだ

生きることは選ぶこと

いいもわるいもない

選んだ結果にすぎない

君達の次元でいうところの表現で…

存在自体が奇跡なのだから

君につながった…ただそれだけだ

貴方は宇宙人?

聞いてみた

名はない、内なる私と言っておこう

お兄ちゃん…

それは君の魂に近くいる彼?

私は…顔も知らない、私が生まれる前にいなくなった地に足もつかなかった

ただ時々頭に声がするの、危ないよとかダメだよとか…

そう…彼は…近くにいるんだね、君を支配することはない…君は守られてる

暗闇から手だけ出てきて引っ張ってくれるの

貴方はどうして声をかけてくれたの?

名はない、ただ君とつながった、それだけ

声はそれっきり聞こえない

ただここ今…私は…生きてる

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