ラブ★シックネス
いつもは、誰構わず、強気でうるさいのが、あたしなのにね。
先輩の前ではか弱くて、女の子で、泣きそうで。
浮気を見てしまった時でさえ、先輩に気を使うなんて、こんなのあんまりだ。
ここからあたしが、消えて逃げられればいいのに。
「…みぃちゃん。」
―…そんな時、あたしの手を力強く引っ張ったのは、アイツの手のひらだった。
『……っ』
「違うとこに、変えよっか。」
それだけ言ってアイツは、繋いだ手をもう一度強く、握り直す。