愛LOVE…
「それはいいとして、あんたさっき、あたしと加村君がデキてるとか意味わかんない事言ってたわよね」

あたしもその場に座り、そして本題に入ると、おちゃらけていた直哉もさっきまでの出来事を思い出したのか、真面目な顔になった。

「だってよ、昨日あいつ加奈の事が好きだって言ってきたんだぜ?別に告白する気はない、なんて言ってたくせに」

そしてあたしをチラッと見、唇を尖らせながら続ける。

「昨日からおまえの様子は変だし、今朝だって俺がおまえにいろいろ問いつめようとしたらなぜかあいつに殴られるし。さっきだって……。わけわかんねぇよ」

言い終えて、直哉はそっぽを向きながら苦笑いした。

「確かに、あたし加村君に好きだって言われたよ。でもそれって今さっき言われたばかりだもん。加村君言ってたよ。告白するつもりなんてなかった。諦めようと思ったくらいだって」

「じゃあ何でいきなり二人そろって、俺に対する態度変変わったんだよ。聞いてもはっきり言わねぇし」
< 48 / 66 >

この作品をシェア

pagetop