社長の溺愛
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幸弘、彩加、俺という3人でマンションに入れば終始無言で気まずい雰囲気
エレベーターの中は息苦しくてたまらない
幸弘は彩加がいくとわかったなり、機嫌の悪さを惜しみもなく出してただ漏れパーティーをしてくれている
部屋のある階につき鍵を取り出す
金属の擦れあう独特の音がするとともに、パタパタという可愛いらしい足音が中から聞こえる
つられるようにして俺たちも中に入る
「慎………と矢島さん…」
玄関に出てきた翼はパジャマ姿でカーディガンを羽織っている
「翼ちゃん、りんご買ってきたから食べよう」
「幸弘くん……」
彼女が喉から出す声は小さくて、少し掠れている気がする
それに、久しぶりにちゃんと目にする翼は心なしか痩せたような……
「とりあえず中に入りましょうよ」
そんな考えは彩加の一言によって中断された