hb-ふたりで描いた笑顔-
次の日から母親の様子がおかしくなっていた事を、幼い幸男でも感じ取る事が出来た。しかし、幸男には「大丈夫?」と母親に声をかけるしか出来ない。まるで、無力だ。そして、決まって「大丈夫だよ。」と言う答えしか返ってこない。大丈夫ではないのに、そんな返事ばかり。自分がどんどんおかしくなっていくのも気がつかず、日々が過ぎていった。
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