hb-ふたりで描いた笑顔-
そして現実は繋がる
Pi、Pi、Pi・・・。
世界を切り開く音が聞こえた。朝だ。
「う、ううん。」
その音の主を探し、ボタンを押した。
「・・・寝た気がしない。」
ついさっきまで、美喜は夢の中の住人だった。それがいきなりこっち側に呼ばれたのだ。疲れていない方がおかしい。
首を右に、左にと動かすとポキポキと音をたてた。
「・・・はぁ。」
だるさを押して、仕事に行く準備をはじめた。
< 53 / 61 >

この作品をシェア

pagetop