恋情恋愛 〜幼なじみなキミと〜
「マジで?!」
「ホント?」
「やったぁー」
教室内に明るい声が飛び回る。
……えっ、信じるの?
伝説とか、そういうのを信じない私は、つい、首を傾げてしまう。
そのとき、
「やっぱ菜緒は信じないよね」
と、私の一番の友達こと前田蘭(マエダ ラン)が話しかけてきた。
「うん。だって…伝説って、ほとんどが嘘で出来てるじゃん」
「まったく…菜緒には夢がないね〜」
いやいや、蘭さん。
夢ってもっと大きなものなんじゃ、
「将来の夢、とかじゃないからね」
ギロっと多少私を睨みながら言う蘭。
え、エス「パーじゃないよ」
いや、蘭、充分エスパーだよ。
その瞳からそろーっと逸らしながら心の中で呟く。
