オレンジ

ﾋﾞｸｯ…




茜先輩…
その名前にあたしの体は無意識に反応してしまう…


…翔と付き合ってるて言ってたケド



翔は付き合ってないって言うし…



『茜先輩…よくわかんないよ』



「…あたしが思うに翔先輩は茜先輩と付き合ってないと思うよ!」


『…何で?何でそぅ思うの?…』



「…ﾝ～勘だから上手く言えないんだけど、茜先輩、翼に嫉妬したんだと思う…だから翼に翔先輩と付き合ってるなんてコト言ったんじゃないかな?」

深雪が突拍子もないことを言う



『…でも何であたしに嫉妬するの…?』




「…ﾌﾟｯ!あんた達、兄妹は自分達が思っている以上に仲がよすぎるのよ」



『…///ｯそんなコトないよｯ!…最近、翔は怒ってばっかりだし…ﾊｧｯ…』




「…ｸｽｸｽｯ…」


『…??ちょっと深雪！何でそこで笑うのよぉ』


「何でもない!とにかくあんたは
もぅ少し周りを見なさい！そしたらいろいろなものが見えてくるから！そして茜先輩にはくれぐれも気をつけること！いい!?」



「…ｩｯ…ぅん。」



この時のあたしは
深雪があたしの気持ちを受け止めてくれた嬉しさに胸がいっぱいで深雪の忠告を聞く余裕がなかったんだね…



「もっとちゃんと周りを見なさい…」




見れていたら


何かがわかったかもしれない…



たくさんの誤解や行き違いがなかったのかもしれない…



「茜先輩にはくれぐれも気をつけて…」