すべては数直線の上に+詩集
【報告書】 6月14日(火)

店長:その時、彼は一人で入ってきていつものやつを買って行ったんだね?

店員:はい、そうです。いつもと同じです。
入ってきてカゴを手に取り、アレを四本カゴに入れレジに来ました。
そして、これもまたいつものように千円札を一枚出し、お釣りを受けとると店を出て行きました。

店長:本当にいつもと同じだったんだね?
何か変わった様子とかはなかったのかね?

店員:はい、ほんといつもと同じでした。
彼には全く変わった様子はありませんでした。
あっ...ただいつもと違ったのは...私、その時彼に聞いたんです。
「買いに来る日は決まってるんですか?」って。

店長:君はなぜそう尋ねたんだい?
その時の彼の様子はどうだった?

店員:なぜって...他のバイトさんとも話していたんですが、彼は決まって毎週月曜、水曜、金曜に買いに来るんです。絶対にです。
他の曜日には絶対に来ないんです。
彼がこの店に来るようになって、たぶん三ヶ月くらい経つと思うんですが...。
彼をよく見かけるようになって一ヶ月くらいたった時から、私たち彼が来た日にはカレンダーに印を付けていたんです。
そしたらカレンダーに付いた印は必ず月曜、水曜、金曜ばかりだったんです。
しかも彼が買うのがいつも四本だったんです。
なので、ちょっとした好奇心で彼に質問しちゃったんです。
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