すべては数直線の上に+詩集
店長:それで、質問したときの彼の様子はどうだった?

店員:彼は「えっ、えっ、」と言ってちょっと動揺してるように見えました。
彼は内気なのか、いつもは店員と目を合わせるようなことはしないんですが、その時だけはレジを立ち去る時に私の目をじっと見ていました。

店長:そっか...。
それがいつもの彼とはちょっと違ったとこだったんだね?

店員:はい、今までに目を合わせたことなんて一度もなかったですから。
何かまずいこと聞いてしまったんですかね?

店長:んー、どうなんだろうね。
でもなんだって彼は決まって月曜、水曜、金曜に必ずアレを四本買って行くんだろうね...。

店員:近くの学校の制服を着ていたので高校生であることには間違いないんですが...。
今までに高校生が一週間に12本もアレを飲むなんてあまり聞いたことないですよね...。あまり...というか全く聞いたことないです。

店長:だよね、聞いたことないしあんなお客さんも初めてだよね。

店員:ですよね。きっと大変な眠気と闘っているんでしょうね。

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