heart to heart +love☆
今日の約束がダメになったことじゃないらしく、しばらく間があいて、


「…私のため?」


柚希が手を握り直す。


「…式、挙げるなんて、言ってくれるとは思ってなかったから…」


柚希にはかなわないな。

バレバレじゃん。

金がないことも。


「いいよ?私が…ちょっとはしゃぎすぎちゃって…イヤって言えなくなっちゃったんだよね?無理しなくていいよ…?」


胸がズキッと痛んだ。


「…ばーか。なにオレなんかに遠慮してんの?イヤなんかじゃないって。それに、オレも柚希のドレス姿、見てみたいんだから。そんな風に思うなよ」


ちょっとウソついた。

だけど、ウソでもいいや。

柚希が幸せならそれで。
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