heart to heart +love☆
着いたときには少し発作も治まって、話できるくらいになっていた。

それでもまだ咳は出る。


「ごめんね…今日、約束してたのに…」

「仕方ないよ。また今度にしよう。いつでも行けるじゃん?」

「…うん」


心底残念そうに顔を半分布団に埋めて、柚希は深いため息をつく。

やっぱ、こんな時こそ借金してでも式は挙げなきゃいけない気がする。

苦しそうな咳。

切なくて、柚希の手を握る。


「律……」

「うん?」

「ごめんね…?」


床に座り込んだオレの様子をうかがうように、柚希は小さな声で言った。


「なに謝ってんの。柚希は悪くないんだから、謝んなよ」

「そうじゃなくて…」
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