Honey Bitter
瞼の裏、真っ暗な世界に徐々に柔らかな光がさす。
光はやけに眩しくて、眉間にシワを寄せながらそっと瞼を開いた。
霞む目に映ったのは、見慣れない窓から漏れる日の光と見慣れない天井。
異常な程に痛む頭を抑えて、寝ていたベッドに両手をついて重たい身体を起こす。
視界は頼りなく揺れて、身体はいつもより熱い。
全く見覚えのない寝室らしき部屋を見渡す。
部屋には私の寝ていたキングサイズの真っ黒なベッドに、シンプルなクローゼットだけ。
小物さえ置かれていない寝室の生活感はカケラもない。
徐々に冴えてくる頭が、記憶の抜け落ちている私に昨夜の事を鮮明に教えてくれる。
昨日は邪魔されて自殺出来ずに、突然意識を失って……、
「倒れたんだ、」
だとすれば、きっとここは………