My dear lady !

仕方ないので、そのままついて行くことにしました。




「今はあなたについていきますけど、本当にストーカーじゃないです。学校までの道が分からないから、ついていってるだけですから」




また、無言。




怒っているみたいな顔をしていて、感じが悪いです。




15分ほど歩くと、青丹高校の正門が見えてきました。




一安心していたら、前を歩いていた男の子が急に立ち止まりました。




「もういいだろ。鬱陶しいから、ついてくるな」




横柄な口調で言われました。




好きで追いかけてきたわけではないと反論しそうになりましたが、思いとどまりました。



助けてもらったのだから、お礼を言わなければ。



「はい、助かりました。では、私が先に行かせていただきます」



頭を下げた後、私は、男の子を追い越して、青丹高校の正門に向かって歩きだしました。



とうとう、青丹高校に来たのです。



初等部から一緒に過ごしてきた聖クララ女学院のお友達と別れるのは辛かったけれど、やっぱり思い切って受験してよかったです。