純恋〜スミレ〜【完】
『お姉ちゃん、髪の毛巻いて~?』


『お姉ちゃん、リップ貸して~?』


『お姉ちゃん、マニキュア塗り直して~!!』


朝の忙しい時間に部屋にやってきてはそんなお願いをする叶恋。


『アンタ、また?ウザいんだけど』


ってよく言ってたけど


こんなことになって、ようやく思い知る。



あのひと時があたしにとってこんなにも大きな意味を持っていたと。



何気ない日常が、こんなにも大切だと。



人は失ってからようやく気付く。


それが何よりもかけがえのない、大切なものだと。


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