純恋〜スミレ〜【完】
それは、産まれてから今日までの出来事の総集編のようだった。


幼い叶恋と遊ぶあたし。


そんな二人を笑顔で見つめる両親。


七五三。クリスマス会。入学式。中学の卒業式。


そして、あの事故のこと。


一コマづつ、断片的に蘇る記憶。



そして、優輝との想い出。


激しく降り続ける雨の中、初めて抱きしめられた日のこと。


温かいそのぬくもりは今でも体が覚えてる。


駅前公園でキスした時に感じた、初めての気持ち。


キスだけでドキドキした自分に呆れかえりながらも、すごくすごく幸せだったあの日。
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