純恋〜スミレ〜【完】

「……――わっ!!」


机から肘が落っこちて、慌てて傾いてしまった体を立て直す。


「白石!授業中に大きな声を出すんじゃない!!まったく、堂々と居眠りなんかして」


教壇の上にいた先生が眉間に皺を寄せながらあたしを睨み付ける。


そっか、今授業中だったのか。


ようやく頭が今の状況を理解し出す。


しかも、よりにもよって口うるさい数学の先生の授業に居眠りしちゃったなんて。


このままじゃヤバい。


絶対グチグチ文句言われる。


とりあえず、めんどくさい事になる前にさっさと謝ってしまおう。



「……――すみませ~ん」


あたしはすぐに謝ると、あくびをかみ殺して机の上の教科書を開いた。

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