疲れ切った心

「あぁ・・・・。琴羽はただの幼馴染み」



おさ、ななじみ・・・・・・・・?



何で?何で私、ホッとしてるの・・・・・・・・・・?



「だから俺たちは別れてない。つーか別れた覚えないし」



“別れた覚えないし”



この言葉が途轍(とてつ)もなく嬉しかった。



「休日は琴羽の面倒見なくてもいいんだ。だからさ、明日デートしよう」



デート!?



「意味分かんない」



「明日から夏休みだから」



そうじゃなくて・・・・・・・



「明日クラスの打ち上げなの」



「そうなんだ。じゃあ土曜日にするか」



だから意味分かんないんだってば!!



「私デートしたことない」



「それは俺も同じ」



「で、でも・・・・・」



何とか断ろうと必死に言い訳を考えた。



「なんか用事でもあるわけ?」



「ないけど・・・・・」



しまった!!



「じゃ、決まりな。10時に駅前。遅れんなよ?」



「ちょ・・・・」



もう断るタイミングが無かった。

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