疲れ切った心


「お前猫被ってんだろ?」



え・・・?



最悪な奴にばれた!?



でも、今日は生徒会が休みで良かった。



もしこの話が聞かれてたら今までの努力が水の泡になるとこだったじゃん!!



まあ、こんなところで素を出した私も悪いと思うけど・・・



とりあえずとぼけとこ



「何のことですか?これが素の私ですよ?」



そしてきっと、今日一番の笑顔をつくった。



「取りあえず中入るか」



お前が言うなよ!!



ったく、あいつ何なのよ・・・



「で?何で猫被ってるわけ?」



私がドアを閉めて振り返ったら聞かれた。



「・・・」


「絶対言わないつもりなんだ」



当たり前じゃない



「それなら」



何かを企んだ顔で近付いてきた。



ちょ、何で近づいてくんのよ!



大西悠斗が一歩近づいてくるのとほぼ同じタイミングで一歩後退りした。



ガタン



嘘、もう壁!?



「もう逃げられないぜ」



何でこう何のよ!!



「猫被ってんだろ?」


「これが私の素って言いましたよね?」



さっきの笑顔に負けじとつくった。



「ふ~ん・・・。じゃあこれならどうかな」



両手を上の方に絡めとられた。



ドサドサ___



手に持っていた荷物が音を立てて落ちて行く。



「何するんですか?」


「さ~ね」



さ~ね何て言っておきながら大西悠斗の顔が近づいてきた。



これじゃあ逃げれないじゃん。



あ~、しょうがない!
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