わたしがお母さんになった日 ~16歳の妊娠~
その日の夜のことだった。


いつもより早めにベッドに入り、眠りに落ちようとしていたとき、ふいに玄関ベルが鳴ったような気がして、わたしは目を開けた。


こんな時間に来客があるなんて珍しい・・・。




わたしはそっと部屋のドアを開け、二階から一階の玄関の方を見下ろした。


そこにいたのは、何と晃司くんだった。


晃司くんとお父さんが向かい合って立っている。


お父さんはいかめしい顔で、晃司くんをにらんでいる。


お母さんは複雑な表情で、お父さんの少し後ろの方に立っている。



晃司くんは何度も、わたしの両親に頭を下げている。


赤ちゃんの出産を許可してもらおうと、必死でお願いしている・・・。




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