無人島殺人事件
「まあそうだね。全部マークするとごちゃごちゃしちゃうから、『中大兄皇子、中臣鎌足』だけをマークして、『蘇我入鹿、蘇我蝦夷』を残しておくか、または、『中大兄皇子、中臣鎌足』を残して、『蘇我入鹿、蘇我蝦夷』だけをマークしてもいいかな」
「普通そうだよね。
この人、『暗殺した』とか『自殺した』とか『始まった』とか、述語しかマークしてない」
「本当だ。なぜだろう」
「大事なのは名称の方だよね」
「百歩譲って行為の方が大事だとしても『大化改新は始まった』の『始まった』はいらないよね。日本語の勉強じゃないんだから。
それともそういう問題が出題されると思ったのかな。
『大化改新はどうしたか、A、始まった、B、終わった、C、中盤を迎えた、D、盛り上がった』みたいな」
「いや、それはないんじゃない」
二人は歴史の教科書を鞄の中に戻した。
「とにかく、鞄を交番に届けよう。この近くに交番があるかやんぶーに聞いてみようか」