紙ひこうき、
そしてママはどんどん衰えていき、
ついには亡くなってしまった。
耳が聞こえないあたしを置いて。
あたしは一人になった。
パパはあたしが小さい頃に病気で死んだ。
だから、今までママが一人であたしの世話をしてくれていた。
その頼っていたママまでもが、逝ってしまった。
それからあたしは親戚中をたらい廻しというありさま。
あまりにも嫌で、苦痛で、
ついにはその家から飛び出した。
そして着いた場所は見知らぬ街。
「(ここは、どこ?)」