『好き』を言えるまで

意識を取り戻したのは病院のべっとのうえだった


りっちゃんと亮也
まわりには二人の両親と私の祖父母がいた


「お母さんは?お父さんは」


私の両親の姿はない


皆の表情が曇る


暫しの沈黙を破ったのは祖父だった


「おまえの両親は亡くなったよ」


悲痛な事件だった


私の両親は通り魔に殺害されたんだ


「嘘だ。」

「舞雪…」

「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!いやぁぁぁぁぁぁぁあ」


私は泣き崩れた。
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