もし・・・。
初めての高校
「く〜う〜、おきないと〜遅れるよ〜」
お姉ちゃんが、甘ったるい声で私を呼ぶ
「起きてるよ。その声やめて」
「なぁんだぁ〜、おきてたの〜」
「だから、その声やめてって言ってんじゃん。」
「うるさいなぁ、彼氏ができたんだぁ〜、来羽も知ってるでしょ?当麻だよ〜」
「知らないし、男興味ないし」
「相変わらず、サバサバしてるね。彼氏できないよ〜?」
「うるさい。黙ってて」
私は今日、高校の入学式だ
姉も同じ高校、とても可愛くて私とは、正反対だ
性格も大違いで私は男に興味がなく、何事にもサバサバしている
姉は優しく、少しぶりっ子ぽい感じだ
「じゃ、行ってきます」
「来羽、一緒に行かなくて大丈夫ぅ?」
「大丈夫です」
私は少しいらつきながら、ドアを閉める
あまり、高校に興味はない
普通に過ごし、無難にやり過ごせばいっかなんて思っていた
高校は、桜坂西高等学校だ
私はものすごく普通の頭で、運動もふつうで、外見も普通だ
オシャレとか、全然興味なくて女の子っぽくない
ただ、姉にどんな格好でもいいから、髪の毛だけは伸ばしてと言われ、唯一髪の毛だけは長く、女の子っぽい
でも、この高校はかなり緩い学校で制服も可愛いと人気らしい
私はただ一番近くて、自分と頭の合った高校を受験しただけだ
「くーう〜」
頭をポンと叩かれた
「おはよう、来羽。一緒のクラスになれるといいね」
「はよー。そうだね」
「やっぱ、高校なんて興味なさそうですね。朝からサバっちゃってる」
「何?サバっちゃってるって」
「サバサバしてるってこと。でも、来羽のそこがいいんだよね〜」
「なんかよくわからんけど、ありがと」
「いいえ、一緒に行こう」美奈はいつ見ても可愛い
私の親友ぐらいの子
中学の時の同級生
美奈と他愛ない話しをしてると、あっというまに高校に着いた
「綺麗〜」
美奈は隣で見取れている
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