もし・・・。

「理由・・・。?」
「うん」
「この子見てたら、寒い日に飲むココアみたいに心が温かくなったから・・・。」
自分で言ってることが、自分らしくなくてはずかしい
「お前、いいな」
「はっ?なんで?」
「心がいい」
「意味が不明なんだけど」
すると、いきなり手を握られた
とてもビックリした
京也の手が少しヒヤッとしていた
「ちょー冷たいじゃん」
「ちょっと、いきなりビックリすんですけど」
「手が冷たい人って心が温かいって言うよね」
「あんたも冷たい」
「いや、ちがう。お前、口とか悪くて、きつくてサバサバしすぎだけど、笑うといい顔するし、心も温かいよな」
真剣な眼差しだ
じっと目を見つめられる
「あの、前半すごく悪口だよね」
「うん」
「素直過ぎでしょ」
「うん」
すると、いやな音が部屋からした
シャー
音のするほうを見ると、ココアが尿をしていた
「あ」
二人一緒につぶやく
すぐさま、京也は手を離して一階に飛んでった
私はそこをじっと見つめるだけ
ドタドタッ
変な音が再びした
なんだろうと思い、部屋を出て階段を見てみる
「いったぁ〜」
そこに、顔を苦痛に歪める京也が転がってた
「何やってんだよ」
「滑ったみたい、てか痛すぎ」
「うん、血出てるし」
「嘘だろ・・・。」
見ると、額から血が一筋
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