もし・・・。

犬の名前

みんなの名前が呼び終わると、先生はこれからの段取りや学校の規則を話し始めた
「なぁ」
佐々木京也から話しかけてきた
「何?」
「俺、犬拾ったって言ったじゃん。その犬の名前何がいいと思う?」
「なんで私が決めないといけない訳?」
「その犬女の子っぽいんだ。だから女子がつけた名前の方がいいかなって」
「ふーん」
「ふーんじゃなくて、決めてよ」
「おい、そこの二人〜、しゃべるなよ。いきなり成績下げたいか?〜」
「先生、私被害者です」
「京也が犯人かぁ、コノヤロ、入学早々、遅刻でナンパかぁ?
先生は結構真剣に怒った
教室がピリピリした
「ちがいますよ〜。犬の名前つけてもらってたんですよ」
「また犬かよ〜」
みんなが笑い出す
雰囲気がやんわりした
この人はすごいなぁと心の中で思った
「俺は犯人扱いかよ。なぁ、つけてくれよ」
「後にして」
「まじ?後でつけてくれるの?やったー」
ニコニコ笑顔でそう言ってきた
怒るかと思った
てめぇ、ふざけんなとか言われるかと思った
不思議な人だ
「えー、じゃ10分間休憩してから、体育館へ移動してください。遅れた奴は後から説教だからな〜」
先生は、ドアをあけながら指示を出した
「来羽〜、さっき面白かったよ」
「別にウケ狙ってないんだけど」
「ははっ、てか佐々木くんカッコイイよね?いいな席隣で」
「変わる?」
「変わりたいけど、ムリだよ」
「なんで?」
「なんでって、勝ってに席変えちゃだめだよ」
「そうか、体育館行こう」
「うん」
美奈としゃべりながら、体育館へ向かう
「ヤバい、みんなきてるじゃん」
体育館に着いたころにはほとんどのみんなが、整列していた
私たちも自分の場所へ向かう
「遅いね」
隣はまた、佐々木京也だ
「悪い?」
「全然」
いちいちうるさいと思った
「ただいまから、入学式をはじめます」
入学式が始まる
そして、終わりみんな解散していく
< 4 / 13 >

この作品をシェア

pagetop