もし・・・。

約束

美奈が階段の下から駆け上がってくるのが見えた
「うわっ、ビックリしたぁ〜、帰るの遅くない?」
「ちょっと見学しながら行ったから」
「ふーん、てか急ごう」
二人はダッシュで階段を駆け上がった
クラスへ着いた
「どうかしたのか?」
先生が私達を見て言った
「ちょっと迷っちゃったみたいで」
「そうか、席付け」
「はい」
席へ着くと佐々木が話し掛けてきた
「さっき、助けたかわりのお返しで俺ん家来てよ」
「なんでよ?あんた女好きなの?」
「そういうつもりはないんだけど」
「だったら、なんで私に構うの?」
「わからない」
「・・・」
「犬を見た方が名前を決めやすいかなって思って・・・ダメ?」
ムカついた
悲しそうな顔をしてくる
やだって言いにくいじゃん
「はぁ、もうどうにでもなれ」
「まじで?やったね」
先生の話しが終わり、みんな帰りはじめた
「3時に桜駅で待ってるから、約束だよ」
「はいはい」
笑顔で佐々木は帰っていった
美奈が寄って来る
「何かあったの?」
「別に」
「なんか、イライラしてるね」
「ちょっとね」
「帰ろう」
「うん」
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