Platinum Kingdom【完全完結】
恥ずかしげもなくぬけぬけという、遥翔。
…もうっ、いつもいつも…。
“激しい”なんてワード、言わなくたっていいじゃない。
まったく…。
かといって、怒る気力もない私は、
「私だって、そんなにバカじゃないから!
だから忘れてなんてないしっ」
それだけを言って、
私は遥翔の腕から離れた。
「おっ、どこに行く?更紗さん?」
「朝食を作りに行くの!」
『誰かさんのせいで、作る時間なんてあまりないから簡単なものだけどね』と私は嫌味を言って部屋を出た。
そう。
昨日、私と遥翔は“恋人の情事”というものをしていて…。
まぁ、遥翔の言うように“激しかった”から、いつもの時間に起きれなかったのだけれど。
「本当に…。
今日はテストだって言うのに、本当に有り得ないよ」
私は卵焼きを焼き、さらにベーコン、アスパラを一緒に炒めていた。
起き上がってきた遥翔に、
「遥翔、食パン焼いて」
「へいへい…」
遥翔に睨みを利かせて、パンを焼くようにと指示する。