Platinum Kingdom【完全完結】
私は窓の外を見ると、
歴史を感じるような、古いお屋敷のような建物が見えてきた。
「お見合いはこの日本料理店でします」
「…ここで…?」
見た感じからにして、すごく格式の高そうな所だ。
お見合いだからっていいのもあるのだろうけど、
だから着物なのかな。
「ここは、よく白蕗家の新年会にも使われる老舗の日本料理店。
…あなたも、今年から仲間入りですよ」
「…え?」
「…白蕗家の掟として、
『跡取りでない子供らは高校3年から新年会に参加させること』
というルールに則【のっと】っていますからね」
高畑さんがそう言った。
…へぇ…。
だからいつも私は、お母様と一緒に置いていかれてたって訳なのか。
…こんな所で私、大丈夫なのかな…?
不安で不安でたまらないけど、もう時は迫ってきていた。