Platinum Kingdom【完全完結】
読者様1000名突破感謝記念



桜が散った並木道を2人で歩く。

中学生にもなり、親と二人肩を並べて歩くなんて、恥ずかしいと。


そう思っていても、俺の親は、『成長の証ね』と言ってふわりと笑って流すのだと言う事は目に見えているから、何も言わずに歩いている。


勿論、普通なら車で行く。

実際に母さんのことが大好きで仕方ない、心配性の父さんも『車で行けよ』と言っていた。

我が母親はその場では『わかっているわ』なんて言っていたのに、それを無視して、『今日は歩いて行くから』と周りの反対を押し切って出てきたのだ。


『心配性すぎるのよ、遥翔は』と、言葉とは裏腹に嬉しそうな母さんの表情は合ってはいない。



未だにバカップルのような両親には本当に頭が上がらない。

でも、こんな両親のもとに生まれた俺は、幸せなんだろう。


…多分。



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