君ニ恋シテル
照明が消え、会場全体が暗闇に包まれる。
あっという間に会場中がファンの歓声でいっぱいになった。
「きゃあー!逞ー!!」
私の隣で亜紀ちゃんが声を上げ、
「ぎゃあああー!徹平ー!!」
隣のあの子も物凄い勢いで声を上げる。
相変わらず、凄い…。
耳に響くあの子の声に、あの日のイベントの記憶が脳裏を掠めた。
真っ暗なステージ。
どんどんドキドキが早くなる…。
サイリウムを握る手にも自然と力が込められる。
そして…