ナンパ男との恋 3巻
そんな私の気持ちは他所に、
輝樹達の 番号交換は終了。

私は、輝樹と繋いだ手だけが
心のよりどころという
ものすごく居心地の悪い場所・・・

「また電話するから。
亮たちにもよろしく言っといて?」

「あぁ、じゃあな」


・・・・・・・・・


沈黙のまま
また歩き始めた。

輝樹の性格上
私から聞かれないと答えない上に、
弁解なんてものは
一切しない。

そんなの、今更
始まったことじゃないけど

心配ばかりが先走る。

・・・・・・・

「今の 友達?」

「今の?あぁ、沙希か。
そうだな。友達っつーか
昔付き合ってた女」


元カノ・・・・・

こういう時、
弁解も何もされない状況というのは
やっぱり、しんどい・・・


輝樹が
過去に付き合ったと認めてるくらいだから・・・

それなりに真剣だったのかもしれない。

さっきまでの
ウキウキ気分なんて
一瞬で消え去ってしまった・・・。




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