ナンパ男との恋3
「ちょっと待ってってば!
私よ!サキ!
成人式って言えば思い出す?」

その言葉を聞き
輝樹の足が止まった。

「・・・サキ?
沙希か!おぉ思い出したわ」

「やっと思い出した?
もう~、相変わらず 最低男一直線なんだから。」

「わりぃわりぃ、
お前 こっち戻ってきたんか?」

「おかげさまで
あれから一年後にこっちに
帰ってきたわよ」

「そうか。まー
頑張れよ」

「輝樹は?
相変わらず、
女タラシ継続中?」

「ははは、想像に任せるわ」


この女の人には
どうやら
私の姿は映らないらしい。

さすが、
輝樹の知り合いだ・・・

何だか、久しぶりの
感覚のような気がする・・・


「じゃあな」

「あっ!待ってよ。
番号教えてよ。
亮とかとも会いたいし
みんなで飲もうよ?」

「お前 よく
亮の事まで覚えてんな~」

「そりゃ、私
あいつ大嫌いだったし?あはは」

「大嫌いだったのに
会いたいって
矛盾してねぇか?」

「いいじゃん。ね?
携帯かして」

「あ、あぁ・・・」

えぇ!?
私の前で、番号交換すんの?

それは・・・

ちょっと
あんまりじゃない・・・?
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