デスペリア


「は、はいっ、総帥のおっしゃる通りです!だから――」


銃声は高らかに。


一発で破滅した人間に、円卓に座る者たちは同情などしなかった。


当たり前だ。“参加”したら終わりなのだ、この場は。


神に逆らう人間に慈悲などなく、愚か者であるとしか浮かばない。


「以降、現状維持。共和国が壊滅するまで、こちらから魔物討伐には向かわない。首都近辺の守りを徹底するように」


はっ、と皆が敬礼をし、重苦しい空気が霧散した。


次々と去っていく重鎮たちだが、総帥は未だに立ち上がらずに地図を眺めていた。


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