脇役≠ヒロイン
「こんな風に二人で帰るのって久しぶりだね」
一ヶ月位前だったら、毎日二人で歩いていた帰り道。
千里がニコニコと嬉しそうに笑う。
「うん、どこか寄ってくでしょ?」
千里だけじゃない。
私の顔も、中々に緩んでいるのが自分でも分かる。
私、本当に千里好きなんだな……変な意味じゃなく。
「そーだなぁ、じゃあカラオケ行こうよ!」
千里の言葉で行き先が決まった私達は、よく行く店へと足を向けた。