《完》嫌われ教師の腕の中
でも俺は鈴羽を優先して…鈴羽の元に急ぐ。


「……」


鈴羽は半泣きで…乱れた制服を直す。



俺は自分の着ていた白衣を鈴羽に着せた。



「……ありがとう…」


鈴羽の気丈な声が痛々しく聞こえた。


佐々木たちに何をされたのか…俺は…痛いほど分かっている。


「……最後までは…ヤラれてないから…」


「……」
フィアンセである俺を気遣ったような言葉。



俺は鈴羽を強く強く抱き締めた。
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