十†字†路
★裏十字路~第二章~

暗路3・強制節介~Rescue~

◆ ◇ ◆



猛スピードで見えなくなる少女の背中。

それを見送るワタシ。


ふむ、また不審者と勘違いされたのだろうか?

少し考えよう…
数分前…
出会った瞬間から…



◆ ◇ ◆



「ほほぅ!今の流行りはこんな派手な車なのか」

先程おもむろに買った雑誌を読みながら歩く。

色々な車が載っていて、皆独自の改造をしていた。

「ワタシも欲しいな…」

車は会社のモノしか乗ってない。
…まぁ、殆んど私物化しているんだが。

「ふむ…ローンで買うのも悪くない。ボーナスも使えばなんとか…」



…ドンッ!!

「あ、す、すみません!」
「いえ、こちらこそ」

雑誌に夢中で下を向いて歩いていると腕に何かが当たった。
雑誌を閉じると女の子がオドオドしている。
制服は着ているが小さい。
まだ子供と呼べる。

まぁ無駄にデカイからな、ワタシは。
よく子供には脅えられる。
ワタシ自身は子供好きなのにね。

さて、泣かさない様に注意して…

「大丈夫かい?」

ニコッと微笑んでみる。
顔は怖い方じゃないからコレで大丈夫のハズだ。

すると彼女はワタシの笑顔を見て、安心したかの様に微笑んでくれた。

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