夢の続きで逢えたら

真実


どんよりと曇りがかった空。


そこから落ちる大粒の雨に誘われて、

カタツムリがゆっくりと葉の上を移動する。




僕らの住む東京も、ようやく梅雨に入った。





公園に通うようになってから約一ヶ月が経過しようとしていた。



さずかに雨の日は、公園に詩野はいない。



公園に行く度、僕らは話をして、

少しずつ仲良くなっていったと言うのに、

いつもより遅い梅雨が、僕と詩野を少し引き離した。


そんな中、また浩二に誘われ、下北沢に行くことになった。



今度は何を買うんだ?



大輔もいるらしく、

三人揃って会うのはあの日飲みに行った時以来だった。




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