俺がお前を守るからだからお前は…

 「…萌。南と知り合いなのか?」

 「前に…付き合ってたの」

 「お前と会うために、僕は世界を手に入れたんだ。次はお前を手に入れる。」

 異常者は、正常者ぶって異常を吐く。

 異常な言葉を言っておきながら、自覚がないのか。

 平然とした顔で、兄貴である俺を見る。

 手を差し出し、俺に向ける。

 「よこせ。」

 お菓子でもくれ。と言っている様に。

 ごく、平然と。

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