゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚ 夜の端 。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。゚。

*幸福な


 なおは舞いあがり

そうな勢いで帰宅し

たものの、バッグの

中身と制服とを思い

出したとたん、へた

りこんだ。スカスカ

のバッグが、鉛がご

とく重くなり、共

に地面に沈んでいく

ような思いがした。

 まずい。まず、制

服のこの汚れはまず

い。

 母を鬼に変える魔

力を秘めている。だ

から、そろりそろり

と足を忍ばせて、

洗濯機におしこんだ




 が、


あっけなく見つかっ

てしまった。

「どんな遊びしたら

こうなるの!?」

ツノでも生やしそう

な母親が、目尻をつ

りあげて部屋に怒鳴

りこんできた。

「しかも! えりと

カフスそのままで! 
ネットにもいれず!






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