地味なあの子は鬼狩り少女 〜地味子の決意〜【改稿中】
「あのぅ、坂下君はなんでここに……?」
「なんとなく」
しかし、即座に返ってきた平坦な声に、私は思わずぽかん…と口をあけてしまう。
だって……そんなのありえない。
確かに私は、屋上に『鬼狩り』の一族以外が入れないような結界を張ったはずなんだから。
いくら私がドジだからって、それは絶対に間違えないし。
(……むぅ)
なんだか納得できなくて、心の中で唸っていたら
「……そういう鬼頭は」
「ぇ、あ、……わたしっ!?」
逆に、坂下君から質問をされてしまった。
……そこで、私はハタと気付く。
(ヤバい。『一般人が屋上に来るはずない』って最初からタカをくくってたから、言い訳なんてなんにも考えてないよ!!)