たった1ヶ月の恋
アップルパイ


―――――――
――――――――…


夢を見た。


あたしはハチと笑い合ってて、そこにはいつもと同じ不機嫌顔のイブもいて。

3人でアップルパイを食べていた。


"美味しいね"


"おうっ!"


ハチがそう言って笑うと、何だかんだ言って、美味しそうにアップルパイを食べているイブも少しだけ笑った。


"なぁ、海"


そんな楽しい雰囲気を一気に変えるハチの悲しそうな顔と声が、あたしの胸を締め付ける。


あぁ、ヤダな。この雰囲気。


"もう、起きなきゃ"


"え…?"


アップルパイを置いて、あたしの両手をギュッと握った。やっぱり、いつものように冷たいハチの手。


"お前いつまで寝てんだよ"


隣にいたイブまでそんなことを言う。

イブはあたしの頭を軽く叩くと


"さっさと起きろ"


そう言って消えた。

< 182 / 202 >

この作品をシェア

pagetop