自閉症児光の夢、それは働く人になりたい
だが、現実はそんなに甘くはなくて、タッチャンはその後引っ越してしまい、光は又一人になったが。


光に優しく声をかけてくれる子供たちが増えてきた。


「光君はどうして話せないの?」


「光は話せないんじゃないんだよ。みんなより遅いだけ。もう少ししたら話せるようになるからね。」


みんなが頷いてくれた。


そう光は少し遅いだけ、必ず話せるようになると信じている。


幼稚園の生活にも慣れて来たのに、光はもも組の教室へは入れない。


もも組の子供たちが、いつも光がいるベランダに光君の部屋と書いた札を立ててくれた。


光は毎日そこにいる。


お花が沢山あるベランダがお気に入りのようだ。









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