自閉症児光の夢、それは働く人になりたい
トイレまで我慢が出来ず、光が花壇にオシッコをしてしまい、先生が注意しようとすると。


他の男の子たちも光と並び、同じようにタチションをするようになったらしい。


先生は注意するのも忘れ、その光景を眺めていたと言った。


「なんか微笑ましくて、注意ができませんでした。」


私は笑うしかなくて、みんなが光を受け入れてくれた事が嬉しかった。


少しづつでいい、少しづつ前に進んで行こう。


その後、光はトイレに行く様になったようだ。


ことばの教室でも光に友達が出来た。


一つ年上のマイちゃんとダイ君、同じ年のユウ君。


人見知りの光が、隣の部屋で指導を受けてるマイちゃんの部屋にツカツカと入って行く。


そうだった、今日は一緒に指導を受ける日だったのだ。


その事を私はすっかり忘れていた。






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