自閉症児光の夢、それは働く人になりたい
玄関のドアをガムテープで貼ってみたりしたが、光はどんな方法をとっても、簡単に外へ出て行ってしまう。


そんなに外に行きたいなら、もう止めるのはやめようと思った。


私は覚悟を決め、光と付き合う事にする。



ある日光が歩く後ろをひたすら着いて行くと、その場所は光が毎日遊んだあの公園だった。


アパートから今の家に引っ越す前に、遊んでいた公園。



光が1才6ヵ月の時に、アパートから今の一軒家に引っ越した。


1才6ヵ月の光に、今の家に引っ越す話をしても、分からないと決め込んで話さなかったのだ。


父親が小4の長男と3才の二男だけに、今の家に引っ越す事を話した。


1才6ヵ月の光に、引っ越しの話が理解出来るとは思わなかったのだ。


それは私も同じ気持ちだったし。


それからも光は前に住んでいたアパートと、毎日遊んだ公園に行く事を止めなかった。










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