恋々綴り。【短編集】

#25



 隣で眠る幸せそうな君は、きっと朝起きたら驚くだろうな。


 そっと彼女の黒髪を撫でてみる。柔らかくて、艶やかで。


 星が瞬く、君は涙を流してくれるだろうか。


 忘れてほしくない。
 だが、忘れて幸せになってほしい。



“リン君、幸せになりたいの”



 彼女なりのプロポーズを流してごめん。




 今までありがとう。





Fin
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