恋愛モラトリアム~夢見る乙女のオフィスラブ~

「あら、北川さん」

 初めに声をかけてきたのは、

 営業部の事務をやっている女子社員だった。

 私と同じように髪をゆるく巻いて、

 そこそこ美人な女だ。

 ちょっとライバル心が燃える。

「書類の不備一覧表です」

 大輔がファイルを差し出すと、

 女は彩られたネイルの手で受け取った。

 私には目もくれない。

 いいもんね。

 私は周りに目を配る。

 イケメン、イケメン……。

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