執事と共に賭け事を。
――何故、彼には自分の嘘が通用しないのだろう

――同時に、何故彼には自分の勘が通用しないのだろう


ヒガキへのダウトコールは、成立したのが2回、外れたのが2回という五分五分の確率だった。

しかし、ダウトは確率が問題のゲームではない。

恵理夜の勘と、カードが告げる答えを見れば決して難しいゲームではないのに、あっという間に不利な戦局へ持ち込まれてしまった。

なぜ成立したのかも、なぜ外れたのかもわからないゲームになっていた。
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