執事と共に賭け事を。
「全て、お出しください」
春樹は、肩をすくめて言うとおりにした。
左右のポケットの中に2本づつ、懐に2本、チーフの刺さる胸ポケットに1本、果ては利き手の袖にも1本……係員が取り上げたのもあわせると8本ものナイフが出てきた。
「申し訳ございません。ナイフが持ち込みできないということを知らなかったので」
春樹は、至極丁寧に謝罪しながら係員の差し出すかごにナイフを収めた。
丁寧な物腰とは裏腹に物騒なものを出す春樹に係員は困惑の表情を隠せない。
「お待たせして申し訳ございません」
春樹の謝罪に、流石の恵理夜も呆れを隠さない表情だった。
「貴方、いつもそんなに持ち歩いているの?」
「……少なくしたのですが」
思わず、ため息が漏れる。
しかし、咎めることはしない。
実際、そのナイフは幾度も恵理夜を助けてきたのだから。
春樹は、肩をすくめて言うとおりにした。
左右のポケットの中に2本づつ、懐に2本、チーフの刺さる胸ポケットに1本、果ては利き手の袖にも1本……係員が取り上げたのもあわせると8本ものナイフが出てきた。
「申し訳ございません。ナイフが持ち込みできないということを知らなかったので」
春樹は、至極丁寧に謝罪しながら係員の差し出すかごにナイフを収めた。
丁寧な物腰とは裏腹に物騒なものを出す春樹に係員は困惑の表情を隠せない。
「お待たせして申し訳ございません」
春樹の謝罪に、流石の恵理夜も呆れを隠さない表情だった。
「貴方、いつもそんなに持ち歩いているの?」
「……少なくしたのですが」
思わず、ため息が漏れる。
しかし、咎めることはしない。
実際、そのナイフは幾度も恵理夜を助けてきたのだから。